E351系 編成一覧
2019年3月16日のダイヤ改正で、中央線特急の定期あずさが新型のE353系に統一される。これにより、スーパーあずさという名称が廃止される。
スーパーあずさの歴史を振り返ってみれば、"スーパーあずさ"≒E351系である。1993年12月のデビュー後、1994年12月3日から2018年3月16日まで専らスーパーあずさとして活躍したE351系。今回はE351系全編成(基本+付属それぞれ5編成)を記す。
S1編成(基本編成) 2017年5月 平田~南松本
S21編成(付属編成) 2017年2月 小淵沢~長坂
量産先行車。1993年9月~10月に落成。当初は松本、南小谷側に付属編成4両、新宿方面に基本編成8両の組成だった。1995年7月に組み替え。
S2編成 2013年7月 みどり湖
S22編成 2016年11月 岡谷~下諏訪
こちらも量産先行車。E351系は2編成も量産先行車が製造された。(最近の新型車両の量産先行車は、1編成製造がほとんど)。量産先行車のVVVFインバータはGTOで、量産車のそれはIGBT。E351系の大きな特徴であった。S2編成とS22編成は2017年12月に引退した。
S3編成 2018年4月 松本
E351系量産車は1995年12月以降投入された。定期運用離脱後の2018年4月7日、松本から新宿のラストラン(団臨)が運行されたが、ラストランにはS3+S23編成が充てられた。
S24編成 2015年11月 松本
E351系は大糸線内こそ8両編成で運転されたが、東京・新宿~松本間は専ら12両編成で運転された。E257系、E353系のように基本編成のみでの運用はなく、Sx+S2x編成の運用が原則であった(検査等により、たまに原則が崩れ、量産先行車+量産車による運行もあった)
S5編成 2017年1月 松本
S25編成 2017年6月 南松本~平田
E351系は制御付き自然振り子を搭載し、183系による新宿松本間最速2時間39分の所要時間を14分短縮した。(スーパーあずさ14号 所要時間2時間25分)
S5+S25は2017年12月に引退した。
最後に、
S23編成(貫通側) 2015年9月 島内~島高松(大糸線100周年号)
2010年3月のE351系大糸線乗り入れの取り止め以降、貫通側は松本駅での入換、及び長野総合車両センターへの入出場時しか見る事ができなかった。(上記臨時列車のような4両or8両の臨時列車も貴重なものだった)
振り子式のコスト、また車内の狭さ等により、E351系は中央東線特急を統一できなかった。E351系の速達性、またE257系の快適性を両立したE353系が中央東線特急を統一する。
中央線速達化のためのE351系はJR発足時から考えられていただろう。E353系は平成の初めから30年続いた中央線特急速達化の集大成である。平成の終わりにデビューしたE353系の、次の年号での活躍を期待したい。
(参考資料)
鉄道ファン 2018年4月号 (交友社)